QMS&薬事Weekly 第9号:電波のない場所で使えなくなる携帯型超音波、FDAが早期警告
2026年10月6日から12日までの1週間、厚生労働省とPMDAのサイトへの医療機器に関する掲載は10月9日が最後で、新しく公示された医療機器の意見募集はありませんでした。厚労省から出た医療機器の通知は、編集部が確認した範囲では歯科用骨補填材の評価指標1本だけです。対応が必要なのは、JIS 4規格の改正案への意見募集(10月25日締切)1件。看板記事では、携帯型の超音波診断装置が電波の届かない院外で使えなくなった早期警告を、使用環境の前提という視点から読み解きます。
今週の一件
電波のない場所で使えなくなる携帯型超音波、FDAが早期警告
プローブの再登録に通信が必要だった──Philips「Lumify」の事例を、使用環境の前提から読む
図1 同じ設計でも、使う場所によって危害になる
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設計:プローブの再登録に通信が必要
登録が済むまで走査はできない
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使用環境:救急車・航空機・野外の現場
Wi-Fiやモバイル回線が届きにくい院外でも使われる
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事象:予告なく再登録を求め、走査できない
院外の救急で診療が遅れた報告。重篤8件・死亡4件が関連として報告(2026年9月29日時点、因果関係は示されていない)
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当面の対応:使う場所を限定する
通信がある場所でだけ使う/予備の超音波装置や他の検査手段を用意。修正ソフトは開発中、USB接続の不安定は原因を調査中
自社チェック
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動く ── 期限のあるもの
- 要対応 締切
JIS 4規格(JIS T 0601-2-64/T 1206/T 7316/Z 4120)の改正案、意見募集は10月25日まで
厚生労働省医薬局医療機器審査管理課/e-Gov 案件番号 495260161
一言
締切は日曜。提出するなら、社内確認は10月23日(金)までに。
知る ── 一言つき
- 国内規制
厚労省、歯科用骨補填材の評価指標を通知
厚生労働省 医療機器審査管理課長通知 医薬機審発1007第2号
イヌ等の顎骨での使用模擬試験が原則必要。インプラント埋植が前提ならヒトでの臨床評価も原則必要。
原文一言
新規性がなければ臨床評価までは不要。ただし既承認品との同等性の評価は必要です。
- 海外規制
機械学習を追加し510(k)未提出で警告書
FDA 警告書 O.N. Diagnostics, LLC(2026年9月1日付)
画像解析ソフトに機械学習を導入しWeb版へ移行したが、新たな510(k)を提出していなかった。
原文一言
変更記録に、申請の要否の判断と根拠を残す欄はありますか。
- 海外規制
合格の供給者が「未登録」、警告書で指摘
FDA 警告書 Unilam Co., Ltd.(2026年9月22日付)
日焼け用UVランプのメーカー。最低合格点80点の供給者が「未登録」、部材3社と変更通知の書面もなし。
原文一言
同じ供給者について、評価表の点数と承認リストの記載が食い違っていませんか。
- 海外規制
英国、医療AI規制の44勧告を全受け入れ
英国政府・MHRA
英国政府が勧告をすべて受け入れ。MHRAはAI搭載機器の変更管理に関する指針案を2026年12月までに公表。
原文一言
注目は変更管理の指針案。AIを再学習させるたびに何が求められるかが見えてきます。
- 海外規制
FDA、乳児用SpO2に肌の色の影響評価
米国官報 2026-20726
Owlet「Dream Sock」のDe Novo分類(2023年11月8日付)を公示。臨床性能試験に肌の色の影響評価。
原文一言
パルスオキシメータと肌の色の課題が、分類の条件として明文化されました。
今週の数字
1年半超
他の4件のCAPAで必要とされた手順書の更新が、実施されないまま経過した期間(O.N. Diagnostics宛ての警告書)
同じ警告書によると、ソフトウェア更新が必要だという問題を3年間で3回把握していながら、対応するCAPAは査察開始の前日に起票され、署名も是正処置の特定・着手もありませんでした。期限を過ぎたCAPAを一覧で出せるか。それがそのまま点検項目になります。
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